出典元:http://entamegroove.com/archives/4818
5月18日付けで「七段」に昇段した藤井聡太さん。
ついこの前まで「藤井聡太四段」だったのに・・・異例の昇段スピードですよね!
少し気は早いですが、「八段」昇段は最短でいつ頃になるのでしょうか?
日本将棋連盟の昇段規定や条件を調べつつ、まとめてみました!
「昇段規定」によると、八段になる方法はこの3種類!
日本将棋連盟に記載されている「昇段規定」によると、「八段」昇段の条件は3種類あります。
- 竜王位1期獲得
- 順位戦A級昇級
- 七段昇段後公式戦190勝
(出典元:日本将棋連盟「昇段規定」)
上記の3つの条件のうちどれか一つでも満たせば、「八段」に昇段することができます!!
藤井聡太七段にとって、どの条件をクリアするのが一番早いのでしょうか?
八段に昇段へは「竜王」獲得が最短!!
5月19日時点での藤井聡太七段の戦績を見てみたところ、
「竜王のタイトル獲得」
が一番早い「八段昇段」への条件です!!
詳しくは別記事「藤井聡太七段|七大タイトル挑戦は最短でいつ?棋戦スケジュールを調査!」にまとめているのですが、現在藤井七段は「第31期竜王戦【5組】ランキング戦」で決勝までコマを進めています。
藤井七段の「竜王」獲得への道のりは下記の通り。
- 竜王戦【5組】ランキング戦で優勝
- 竜王戦挑戦者決定トーナメントで優勝
- 竜王戦挑戦手合い七番勝負で羽生竜王に四勝
竜王戦の挑戦手合いは10月〜12月にかけて行われるので、もし藤井七段が「竜王」を奪取すれば、
年内に八段昇段することも可能です!
・・・とまぁ口で言うのは簡単なんですが、ものすごくハードルの高い道のりです。
まず5組のランキング戦で優勝することが前提ですし、そこで優勝しても、強豪ひしめく「挑戦者決定トーナメント」でトップ棋士を倒していかなければなりません。
そしてやっとの思いで挑戦権をつかんでも、最高峰の棋士である「羽生竜王」に四勝しなければならない。
プロ野球で例えるなら、
リーグ優勝
↓
クライマックスシリーズ優勝
↓
日本シリーズで四勝
・・・というぐらいの難しさです。
ちなみに「残りの2つの昇段規定」についても確認しておきましょう。
◇順位戦A級昇級
順位戦は5つのリーグに分かれており、1年かけて行うリーグ戦の成績によって「昇級」「残留」「降級」のいずれかが決まります。
こちらのリーグは飛び級がないため、どれだけ強くても「一年かけて一つずつ」クラスを上げていく必要があります。
現在藤井七段は「C級1組」に在籍中。
- A級 ←「八段」昇段に必要なリーグ
- B級1組
- B級2組
- C級1組 ←現在の藤井七段の在籍リーグ
- C級2組
なので藤井七段が「順位戦A級昇級」の条件をクリアするには、
- 2018年6月〜2019年3月の順位戦で「C級1組」⇒「B級2組」に昇級
- 2019年6月〜2020年3月の順位戦で「B級2組」⇒「B級1組」に昇級
- 2020年6月〜2021年3月の順位戦で「B級1組」⇒「A級」に昇級
と歩んでいく必要があり、
最短でも2021年3月までかかることとなります(もちろんこれもめちゃくちゃ大変なんですが)
◇七段昇段後公式戦190勝
七段昇段後の公式戦で190勝すれば「八段」に昇段することができますが、これもやはり時間はかかります。
2017年度のデータをもとに、「年間総対局数÷参加した棋士の数」で「年間平均対局数」を算出してみました。
年間総対局数 : 5148局
参加した棋士の数 : 162名
平均対局数 : 約32局
※参考にしたデータ 2017年度「対局予定・結果、記録」
棋戦を勝ち進めば対局数が増えていくので、必ずしも30局前後になるとは限りません。
しかし仮にこの数値をもとに計算すると、
190勝するまでには、期間として約6年かかることとなります。
おまけ:「昇段記念パーティー」が大混乱!?
藤井聡太さんの「七段昇段」を喜ぶ声が多いなか、一部で嘆いている人達がいます。
それが「昇段記念パーティ」主催者。
もともとは2月1日に達成した「五段昇段」を祝うパーティだったのが、わずか16日後に「六段」に昇段してしまったため急遽内容を変更。
改めて「六段昇段記念パーティ」として6月10日開催へ準備を進めていた時に「七段」に昇段してしまい、再び内容変更を余儀なくされてしまったのですw
まさかこんなに早く「三段分」昇段するとは誰も思わないですよね(゚ロ゚;
まとめ:八段昇段は最短でいつ?
竜王戦の挑戦者になり、10月から行われる挑戦手合いで羽生竜王からタイトルを奪取
すれば、「①竜王位1期獲得」の条件をクリアし、年内に八段に昇段することが可能です!
他の昇段規定では、
②順位戦A級昇級 ⇒ 最短でも2021年3月
③七段昇段後公式戦190勝 ⇒ 達成までに約6年必要
となっているため、仮に今年の竜王挑戦がダメでも、しばらくは「竜王タイトル獲得」が八段昇段への最短条件となりそうですね!
まずは「竜王戦【5組】ランキング戦で優勝」が挑戦への第一歩。ぜひとも頑張ってもらいたいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。