3月19日に、鹿児島県の薩摩硫黄島での噴火警戒レベルが2にまで引き上げられたことがわかりました。
火山性地震が多発していることが原因ですが、この地震による火山噴火の可能性はあるのでしょうか。
また、万が一噴火した場合の被害状況や規模についても調べてみました。
地震による噴火の可能性は?
現状では、噴火警戒レベルは2であるため、そこまで深刻に受け止める必要はなさそうです。
気象庁は噴火警戒レベルを5段階に分けています。
レベル2・・・火口周辺規制
レベル3・・・入山規制
レベル4・・・避難準備
レベル5・・・避難
現在は警戒レベル2「火口周辺規制」であり、火口周辺に影響を及ぼす噴火を起こす可能性がある、という段階です。
万が一噴火が発生しても住民に被害は出る規模ではなさそうですね。
噴煙は上空の雲のため観測ができておりませんが、高音の火山ガスやマグマが雲に映る「火映現象」が見られています。
噴煙は北西方面に漂っているようで、真北の生駒高原からは火映がよく見えます。#新燃岳 #噴火 #火映 pic.twitter.com/YrqUj6sNTv
— げお (@hidaka1839) 2018年3月6日
こちらの現象は地中の熱活動が活発になってきていることを示しています。
また、硫黄島は昨年1月にも火山性地震が49回発生したことで噴火警戒レベルが2に達しています。
2004年以降は大規模な噴火は発生していませんが、昨年に引き続き警戒レベルが引き上げられているところを見ると、やはり動きが少し心配ですよね。
お近くに住んでいる方は身の回りの防災用品の見直しをおすすめいたします。
火山灰噴出の恐れも
今回の警戒レベル引き上げにあたり、気象庁は「火山灰が噴出する恐れがある」と発表しています。
気象庁は「地熱活動が高まっている可能性があり、火口内では火山灰などが噴出するおそれがある」などとして、噴火警戒レベルを2に引き上げ、火口から半径約1キロ範囲への立ち入りを規制した。
噴火といえば火山からマグマが噴出するイメージですが、火山灰が噴出・・・ってあまりイメージがわかないですよね。
灰なんて出ても大した被害にはならないんじゃないの?と思われるかもしれませんが、実は火山灰噴出もかなり被害がでる事象なんです。
火山灰とは名ばかりで、実物はガラスのような「鉱石」。
目に入るとかゆみや痛みを引き起こす原因となりますし、万一吸ってしまうと呼吸器系にダメージを負ってしまいます。
また、路上に積もるとスリップしやすくなったり、農作物へも被害が出るなど、生活環境をマヒさせてしまう面もあるんです。
火山灰が降った場合は独自の対策が必要になってくるので、今のうちにざっと調べておくのが良いでしょう。
関連記事>>>【御嶽山噴火】鹿児島の人に聞いた、火山灰の影響と対策(外部リンク)
万が一噴火した場合の規模は?
現状は噴火警戒レベルが2であるため、噴火をしても火口周辺に被害が及ぶ規模感です。
しかしこの「薩摩硫黄島」ですが、実は7300年前に国内最大規模の噴火を起こした「鬼界カルデラ」の周りにできた火山島なんです。
万が一この薩摩硫黄島が最大規模の噴火である「破局噴火」を起こした場合、その被害人数は1億人にも達する・・・という恐ろしい予測データも出ています。
現時点では噴火予測はできないが、カルデラ直下のマグマが活動的であることを示しているという。
(中略)鬼界カルデラは約7300年前に噴火を起こし、九州南部の縄文文化を滅ぼしたとされる。巽教授によると、こうした超巨大噴火は日本では過去12万年で10回発生。実際に起これば国内で死者が最悪約1億人と想定している。
(神戸新聞)
1億人・・・現在の日本の人口が1億2700万人ほどと言われていますから、約8割ほどの被害者が出るということですよね。
考えただけで恐ろしいです・・・。
昨今騒がれている「南海トラフ巨大地震」の被害予測が「約33万人」と言われていますから、天文学的な数字ですよね。
おわりに
- 現在は噴火警戒レベルが2であるため、そこまで深刻に考える必要はない
- 火山灰が噴出する可能性はある。
- 硫黄島で最大規模の噴火が起こると、被害者は1億人に上ると言われている
というのが今回のまとめです。
東日本大震災から7年、熊本大震災からもうすぐ2年経とうとしていますが、自然災害は本当に恐ろしいですよね。
噴火警戒レベルはまだ低い状況ではありますが、念のため身の回りの防災対策はしっかり見直しておきましょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。